その設備、新築に入れると後悔するかも?プロが教える「最新版・時代遅れの残念な設備」

令和の家づくりは「当たり前」を疑うことから始まる
「実家のリビングにはこれがあったから」「今の賃貸マンションについていて便利そうだから」
注文住宅の打ち合わせが進む中で、私たちは無意識に過去の経験から設備を選んでしまいがちです。
しかし、家づくりのスタンダードは、ここ数年で劇的に変化しました。
かつての憧れだった設備が、最新の住宅性能や現代の共働き世帯のライフスタイルにおいては、かえって「使いにくい」「不便だ」と感じる原因になっているケースが増えています。
住宅性能の「義務化」がもたらす激変
2025年から省エネ基準の適合が義務化され、断熱性能の低い住宅はそもそも新築できなくなりました。
また、ロボット掃除機の普及や、タイパ(タイムパフォーマンス)を重視する家事動線の確立により、親の世代の「当たり前」は、今の時代の「後悔の種」に変わりつつあります。
この記事では、時代遅れの残念な設備を深掘りしながら、なぜそれらが現代の家づくりで避けられるようになったのか、その本当の理由を解説します。
あわせて、数多くの注文住宅に携わってきたプロの目線から、必要ない設備にお金をかける代わりに「どこに投資すべきか」という、失敗しないための判断基準をお伝えします。
【出典・参考】国土交通省「建築物省エネ法について – 家選びの基準が変わります」

第3位:「便利そう」の裏に潜む安全性と手間の罠。小上がり和室
第3位は、一時期非常に高い人気を誇った小上がり和室です。
床より一段(30~40cm)高くなった畳スペースは、腰掛けたり、下部を収納にしたりできる多機能さが魅力です。
「洗濯物を畳むときに便利そう」「子どもを遊ばせるのにちょうどいい」と採用される方が多い設備ですが、現代の視点では3つの大きな落とし穴があります。
「安全性」のリスクは一生続く
小上がりの最大の弱点は、やはりその段差です。
乳幼児の転落リスク
ほんの数十センチの高さでも、赤ちゃんにとっては大きな事故に繋がりかねません。お昼寝をさせていても目が離せず、結局「子供が小さいうちは怖くて使えない」という事態になりがちです。
高齢期のつまずき
将来、自分たちが年を重ねたとき、この段差は大きな障壁となります。本編動画でも「スキップフロア」の注意点として触れましたが、家の中に不要な段差を作ることは、一生涯の事故リスクを抱え続けることになります。
「家事ラク」を阻むロボット掃除機との相性
現代の三種の神器の一つであるロボット掃除機。小上がりがあると、掃除機は自力で畳の上を掃除することができません。
畳の部分だけは人間が掃除機を持ち上げるか、別の掃除機をかける必要があります。家事の自動化を目指したはずが、かえって手間が増えてしまうのです。
家具配置の自由度がなくなる
床面が固定されるため、将来的にリビングを広く使いたいと思ったり、大きなソファを置こうとしたりしても、小上がりが邪魔をしてレイアウトの変更が難しくなります。
プロのアドバイス
畳の心地よさを取り入れたい場合は、床と同じ高さのフラットな畳コーナーを検討してください。
これならロボット掃除機もスムーズに通れ、安全性も確保できます。
また、必要に応じて自由に移動できる「置き畳」を活用するのも、賢い現代の選択肢です。

第2位:収納の「量」に騙されない。洗面やキッチンの吊り戸
第2位は、天井付近に設置される「吊り戸(ウォールキャビネット)」です。かつては「限られた面積の中で収納量を最大化する」ための定番でしたが、今では「作っても使いにくい」設備の筆頭に挙げられます。
手が届かない収納は、やがて「デッドスペース」へ
吊り戸の最大の問題は、その高さにあります。
踏み台が必要なストレス
身長の低い方にとって、上段は踏み台なしでは中身を確認することさえ困難です。
忘却の墓場
出し入れが面倒になると、そこにはめったに使わない重い鍋や予備のストックが押し込まれ、やがて何を入れたか忘れてしまう死蔵品のスペースになります。
開放感を奪う圧迫感
最近のトレンドはLDKが一体となった開放的な空間ですが、キッチンの上に大きな吊り戸があると、視線が遮られ、空間が狭く、暗くなってしまいます。
プロのアドバイス
収納不足が心配な方は、吊り戸をなくす代わりにパントリーを設けたり、ベースキャビネットを充実させたりすることをおすすめします。
パントリーなら、自分の目線の高さですべての在庫を確認でき、出し入れの効率が劇的に上がります。
第1位:2025年の新基準に乗り遅れるな!断熱性の低い窓
第1位は、住まいの快適さと光熱費、そして資産価値に直結する断熱性能の低い窓(主にアルミサッシ)です。

窓は「家の最大の穴」である
台本でも触れた通り、夏の暑さの約7割が窓から入り、冬の暖房の約6割が窓から逃げていきます。
また、熱を通しやすいアルミ枠や単層ガラスの窓は、夏は蒸し暑く、冬は底冷えする家の原因になります。
2025年・2027年の節目を知る
さらに、これから家を建てる方が絶対に無視できない「公的な事実」があります。
2025年:省エネ基準適合の義務化
基準を満たさない断熱性能の低い住宅は、そもそも新築できなくなりました。低い仕様の窓を選ぶことは、完成した瞬間から「時代遅れ」の家になることを意味します。
2027年:アルミサッシの生産終了
サッシ大手のYKK APが、住宅用アルミサッシの生産終了を発表しました。将来のメンテナンスや部品交換を考えても、今アルミサッシを選ぶのは非常にリスクが高いと言えます。
プロのアドバイス
窓選びでは、最低でも「アルミ樹脂複合サッシ」、可能であれば枠も樹脂の「樹脂サッシ」を選んでください。これだけで夏の冷房効率、冬の暖房効率が劇的に改善され、一生涯の光熱費に大きな差が出ます。

まとめ:30年後の自分から「ありがとう」と言われる選択を
家づくりにおける残念な設備とは、一言で言えば今の暮らしに合わなくなった、過去の習慣です。
- 小上がり和室は、段差による将来のリスクと引き換えにするメリットがあるか、冷静に判断する。
- 吊り戸は、「収納量」という数字ではなく「使いやすさ(動線)」を優先する。
- 断熱性の低い窓は、もはや選択肢から外し、未来の基準と資産価値に投資する。
家は完成したその日が「最新」ですが、住み始めてから30年、40年と人生は続きます。
便利さと維持費のバランスを大切にしながら、永く心地よく住める家づくりをしていきましょう。
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