【新築の間取り】「広くしたのに片付かない」はなぜ?後悔する収納計画TOP3と解決策

「せっかく注文住宅を建てるなら、収納をたくさん作ってスッキリ片付く家にしたい!」と考える方は非常に多いです。
しかし、実際に家を建てた後の後悔ポイントとして常に上位に挙がるのが、実は『収納計画』に関する失敗です。
「とりあえず収納を大きくしたのにモノが溢れる」「使い勝手が悪くて物置き状態になっている」といった問題は、収納の“広さ”ばかりに気を取られ、生活動線や収納する物の定位置を計画せずに家づくりを進めてしまうことで起こります。
この記事では、新築住宅で後悔する人が多い収納計画のTOP3と、間取り計画の段階で知っておくべき失敗しないための解決策を詳しく解説します。
新築で後悔する人が多い収納計画TOP3

注文住宅の間取り検討で多くの方が見落としてしまう、代表的な収納計画の失敗事例TOP3をご紹介します。
第3位:通路に場所を取られるウォークインクローゼット
洋服をたっぷり収納できるイメージから、多くの方が憧れる『ウォークインクローゼット(WIC)』ですが、実は収納効率という点で見落とされがちな落とし穴が存在します。
ウォークインクローゼットは、人が内部に入って歩くための通路スペースを部屋の中に確保しなければなりません。
そのため、同じ帖数で比較した場合、壁一面を活用する普通の壁面クローゼットの方が、実際に服を掛けられる収納量は多くなります。
- 3帖のウォークインクローゼット⋯人が歩く通路が必要なため、実質的な収納面積は限られる。
- 2帖の壁面クローゼット⋯部屋の壁際に沿って効率よく収納できるため、3帖WIC以上の収納力を確保可能。
例えば、3帖のWICを無理に作るよりも、2帖の壁面収納を採用した方が、隣接する居室を広く使え、建具や施工面積の削減によって建築費用を数万円以上浮かせることができます。
「本当にこの歩くスペースは必要なのか?」と間取り図を疑ってみることが、後悔しない収納づくりの第一歩です。
第2位:掃除機の置き場所を決めていない
近年はコードレス掃除機を壁に立てかけて充電したり、ロボット掃除機を活用したりするご家庭が主流となっています。
しかし、「掃除機くらいどこにでも置けるだろう」と収納計画を後回しにしてしまうケースが後を絶ちません。
定位置と電源を確保していないと、結果として最も使いやすいLDKの隅などに立てかけられることになり、せっかくこだわったおしゃれなリビングが一気に生活感であふれてしまいます。
掃除機は「サッと取り出して使えて、かつ目立たない位置」に専用スペースを確保することが重要です。
また、ロボット掃除機の導入を検討している場合は、以下のポイントを事前に設計へ組み込みましょう。
- 基地の設置場所⋯階段下のスペースや、収納キャビネットの下部を少し浮かせるフロートデザインの専用基地を設計する。
- 内部コンセントの配線⋯収納内部や基地の奥に充電用の配線コンセントをあらかじめ設置しておく。
後からコンセントを追加しようとすると高額な配線工事が必要になるため、間取りの段階で家電の配置を確定させておくことが不可欠です。
第1位:日用品の収納場所不足
トイレットペーパー、ティッシュペーパー、洗剤や調味料のストックなど、日常的に使う日用品の置き場所不足は、新築後の後悔ポイントの筆頭です。
日用品はドラッグストアなどでまとめ買いする方が断然お得ですが、「買ったものの置き場所がない」という理由でその都度買いを余儀なくされるのは、時間的にも金銭的にも非常に大きな損失となります。
日用品収納を成功させるためには、以下の工夫が効果的です。
- 生活動線上に1箇所確保する⋯廊下やLDKの一角など、家族全員がアクセスしやすい場所に日用品ストック専用のスペースを設置する。
- 適切な奥行きを設計する⋯パントリーや他の収納とのバランスを考慮し、奥の物が隠れて管理不能にならないよう、浅めの可動棚を採用する。
生活スペースの近くに1箇所まとまったストック場所があるだけで、買い物帰りの片付けや在庫管理が劇的に楽になります。
【失敗例から学ぶ】収納計画で陥りがちな3つの思考パターン

収納計画で失敗してしまう人の多くは、間取りを検討する段階で特定の思い込みに捕らわれています
よくある3つの思考パターンを把握し、対策を講じましょう。
「大は小を兼ねる」と奥行きを深くしすぎる
「とにかく広い押し入れや納戸を作っておけば安心」と考えがちですが、奥行きが深すぎる収納は使いこなすのが非常に困難です。
奥行きが80cm〜90cmもあるような収納棚を作ってしまうと、手前に物を置いた際に奥の物が完全に見えなくなります。
結果として奥が『何が入っているかわからないデッドスペース化』し、同じものを二重買いしてしまう原因になります。
入れる物のサイズに合わせた適切な奥行きを設定することが大切です。
「とりあえずLDKに集約すれば便利」と思い込む
家族が集まるLDKにすべての収納を集めようとすると、LDK自体が狭くなるだけでなく、片付けの動線が破綻します。
例えば、着替えや掃除用具、学用品などは「使う場所」や「行動する動線」の近くになければ、わざわざLDKまで持ってきて片付ける習慣は定着しません。
「どこで使い、どこにしまうのか」という家族の行動パターンに合わせた配置が求められます。
棚板をすべて「固定棚」にしてしまう
建築コストを抑えようとして棚板を固定式にしてしまうと、将来的に収納する物の変化に対応できなくなります。
子供の成長や生活スタイルの変化に伴い、収納したい物の高さや大きさは刻一刻と変化します。
新築時にはできる限り可動棚を採用し、いつでも高さを自由に変更できるようにしておくことが、長く快適に使い続けるコツです。
プロが実践する「後悔しない収納計画」4つのステップ

間取り図と向き合う際に、プロが実際に使っている「失敗しないための4つの設計ステップ」をご紹介します。
ステップ1:持ち物の総量とストック量を可視化する
まずは現在所有している物の量と、新築後に管理したいストックの量を把握します。
季節物の衣類、家電、趣味の道具、日用品の在庫数などをリストアップし、「何をどれだけ収納する必要があるのか」を明確にすることからスタートしましょう。
ステップ2:生活動線上に収納を配置する
次に、家族の毎日の行動パターン(帰宅動線・洗濯動線・掃除動線)に合わせて収納を配置します。
- 帰宅動線:玄関横にシューズインクローゼットや上着掛けを設置。
- 洗濯動線:脱衣所〜干し場〜クローゼットまでの移動距離を最小限にする。
- 掃除動線:LDKや廊下の中心など、サッと掃除機を取り出せる位置に設置。
ステップ3:収納物に合わせた「最適な奥行き」を設定する
収納は高さや幅以上に『奥行き』が重要です。
収納するアイテムに応じた最適な奥行きの目安を把握しておきましょう。
| 収納するアイテム | 推奨される奥行きの目安 | 特徴・ポイント |
| 本・コミック・DVD | 15cm〜20cm | 無駄がなく、一目で背表紙が確認できる |
| 日用品ストック・パントリー | 30cm〜45cm | 手前と奥で重ならず、在庫管理がしやすい |
| 衣服 | 55cm〜60cm | 服の肩幅が無理なく収まる標準サイズ |
| 布団・大型スーツケース | 75cm〜80cm | 押し入れサイズの深型収納 |
ステップ4:家電用コンセントの位置まで間取り図上で指定する
収納内で充電・稼働させる家電(コードレス掃除機、ロボット掃除機、Wi-Fiルーター、プリンターなど)を洗い出し、コンセントの位置と高さを間取り図上に直接指定します。
収納の中に電源があるだけで、生活感を隠しながらスマートに充電・稼働させることが可能になります。
賢い収納計画で、ずっと散らからない理想の家を叶えよう

家づくりにおける収納計画は、単に「スペースを広く確保すること」ではありません。
「どこで何を使い、どう動いて収納するのか」という生活シーンを具体的にシミュレーションし、適材適所の広さと配置を見極めることが成功の秘訣です。
間取り図を眺める際は、「憧れのWICや大容量収納」という言葉に飛びつくのではなく、「本当にこの通路は必要か?」「日用品や掃除機の定位置はあるか?」と一歩立ち止まって疑ってみてください。
無駄を削ぎ落とした効率的な収納計画こそが、建築費用を抑えつつ、住んでからずっとスッキリ片付く快適な暮らしをもたらしてくれます。
理想の家づくりを、確かな知識でサポートします
本記事の内容はいかがでしたでしょうか?
家づくりには、今回ご紹介した内容以外にも、土地探しや間取り、資金計画など、数多くの判断ポイントが存在します。
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